「橋本ちゃーん、ちょっとBまで来てー。」
平山の張り上げた大声は、これから俺が持つ情報を流してくれるかもしれないという、万が一の希望に託した合図のようにも聞こえた。
その声が電話の音に語尾を消された頃、パーテーションと壁の間から、小さな顔が覗きこんできた。
「もしかして、またですか?」
黒髪のボブ。小さな顔に少し吊り上がった切れ長な瞳。小顔を支える身体も小動物のように小さかった。
「まこっちゃんと歳が近くて、ウチでは一番仲の良かった橋本です。彼女なら何か知ってると思いますけど…。」
平山の張り上げた大声は、これから俺が持つ情報を流してくれるかもしれないという、万が一の希望に託した合図のようにも聞こえた。
その声が電話の音に語尾を消された頃、パーテーションと壁の間から、小さな顔が覗きこんできた。
「もしかして、またですか?」
黒髪のボブ。小さな顔に少し吊り上がった切れ長な瞳。小顔を支える身体も小動物のように小さかった。
「まこっちゃんと歳が近くて、ウチでは一番仲の良かった橋本です。彼女なら何か知ってると思いますけど…。」


