なんでも屋 神…最終幕

恐らく佐竹と言う名前の男性が、このクソ暑いのにも関わらず、ご丁寧にお茶を出してくれた。



「ウチとしてもね、突然の不幸だったんで驚いてるんですよ。こんな三流にも成れない場所でも、まこっちゃんは上を向いている子でしたからね。」



マコに関する噂、マコに纏わる話し、そのどちらも俺は聞いた事がない。



勿論、全ての人間に愛される奴なんて居やしない。



偶々俺の耳には届かなかっただけかもしれないが、それで十分だった。



「あぁ、申し訳ない。私は年功序列ってだけでこの部屋に居座っている、平山と言います。」



平山が元々は現場の人間だった事は、素早く差し出された名刺の速度が物語っていた。