なんでも屋 神…最終幕

「生前の林海麻琴さんと、仲良くさせて頂いていた者です。少しお話しの方を聞かせて頂きたいのですが、お時間の方宜しいでしょうか?」



じっとりと粘つくような視線を俺に向けた男性は、机上の書類関係を伏せ、パソコンを閉じて顎を右にしゃくった。



「佐竹、Bにお茶二つ持ってきて。」



誰に言うでもなく発せられた言葉は、相手からの気怠そうな返事で、通じていたのだと分かった。



四人掛けの応接セット。その窓際の方がAで、もう一つの区切られた方がBの方だと、男性の後を付いて行って理解出来た。



ソファに座るなり、ソフトのタバコを取り出した男性は、疲れを吐き出すとも、至福の一服だともとれる煙を宙に吐き出した。