左側に視線を流すと、腰ぐらいのパーテーションで仕切られた、一応は応接室と見られるセットが二組。
「失礼ですが、此処の責任者は何方ですかね?」
鼻先のメガネを目元に戻し、書類とパソコンを交互に眺めていた視線が、徐々に俺の顔へ向けられてくる。
「どちら様で?」
黄色く濁ったような瞳。畑からこの暑さに任せて飛び出した、雑草のような白髪を黒髪に混じらせている男性。
頬は痩け、覇気を失ったような顔色は、定年までこの場に張り付いていなければならない諦めに感じた。
「失礼ですが、此処の責任者は何方ですかね?」
鼻先のメガネを目元に戻し、書類とパソコンを交互に眺めていた視線が、徐々に俺の顔へ向けられてくる。
「どちら様で?」
黄色く濁ったような瞳。畑からこの暑さに任せて飛び出した、雑草のような白髪を黒髪に混じらせている男性。
頬は痩け、覇気を失ったような顔色は、定年までこの場に張り付いていなければならない諦めに感じた。


