なんでも屋 神…最終幕

「それを譲歩と取るか、意見の押し付けと取るかは相手次第だよ。俺は依頼者の人柄と考え方に同意出来た。それがこの件から引けない理由だ。」



兄ぃからも、それ相応の答えを貰わなければ、俺の歩み寄れる範囲も分からない。



直接会った事はないが、建設会社を営んでいる時から、荒木紳助の噂は禄なものじゃなかった。



そんな荒木を支持する兄ぃが分からない。少なくとも、宇佐見さんよりこの街の事は考えていないだろう。



「神、何か忘れてないか?俺はやくざなんだよ。」



兄ぃから言われた一言は、俺にとって後頭部を鈍器で殴られるより衝撃的なものだった…。



答えは、それで十分。