残りのブランデーを一気に煽った兄ぃは、一仕事片付いたと言わんばかりに席を立った。
「今度時間が出来たら連絡する。」
力無く笑った表情は、俺が昔から知っている兄ぃだったけれど、明らかな疲れの色が見て取れた。
スーツの内ポケットから取り出した、チ・バルトロメイのクロコ財布から、無造作に抜いた万札をカウンターに置くと、兄ぃはドアへ向かって歩き出した。
カウンターの上に置かれた、触れれば指先が切れそうな新札は凡そ十数万円…。
兄ぃが豪儀だという事ではなく、言うなればこれは手付け金代わり。
「ちょっと待った。その話しに、俺が何時納得したと言った?」
「今度時間が出来たら連絡する。」
力無く笑った表情は、俺が昔から知っている兄ぃだったけれど、明らかな疲れの色が見て取れた。
スーツの内ポケットから取り出した、チ・バルトロメイのクロコ財布から、無造作に抜いた万札をカウンターに置くと、兄ぃはドアへ向かって歩き出した。
カウンターの上に置かれた、触れれば指先が切れそうな新札は凡そ十数万円…。
兄ぃが豪儀だという事ではなく、言うなればこれは手付け金代わり。
「ちょっと待った。その話しに、俺が何時納得したと言った?」


