なんでも屋 神…最終幕

それでも何も知らない人達が被害を被るなら、俺に出来だけの事をしたいとは思う。



綺麗事だけじゃなく、それが延いてはお袋やイトさん、一葉のような若い奴等に悪影響を及ぼさない事に繋がる。



何度も舗装し直された継ぎ接ぎだらけの道路を、循環バスはその巨体を揺らしながら進んでいく。



「今なら丁度休憩中で、先生は後援会事務所に居りますから。」



バスが二十分程走ると、目に付くような建築物は見えなくなり、一戸建ての民家や自然色が瞳に飛び込んできた。



そんな青々と生い茂る草木も、一度は全てを平らにされてから植えられたもので、不完全な自然なのだ。