「いてっ」 真っ赤になって無言で新堂の頭をポカポカ叩く。 「ちょ、お前それ八つ当たりだろっ」 そうだ、それがなんだ。 理不尽すぎる返答を心の中だけでしながら……あたしは、恥ずかしさと同時に感じる自分の臆病さに、嫌になりそうだった。