「ちょっと待てよ。ハートくんってどんな奴なんだ?」 もう歩き出しかけているミカエルに向かって、新堂が呼びかける。 あ、そうそう、それ聞いとかないとね。 「どんな奴と言えば……この窪みの大きさ厚さで、それに目と口と鼻と足と手がついたものかな」 ミカエルは、ワールドクロックの底の面をあたし達に見せながら、ごく普通に言い放つ。