あたし達は、窓際の席に前後座った。 前に座った新堂が、椅子の背もたれを抱えるようにして、あたしの方を向く。 「……なぁ」 「ん?」 「さっきの賭け、覚えてる?」 賭け……? ……あ!あのなんでも言うこと聞くってやつ! すっかり忘れてた… あたし負けたんだった。