「……」 …曲が終わって、少しの沈黙に包まれる。 でもそれは気まずいものなんかじゃなくて、曲の余韻に浸っているような時間だった… 「…あたし…歌いたい。伴奏したい。今のクラスのみんなに、歌うってこんなにも気持ちの良いことなんだよって、教えてあげたい」 …自然に出た言葉だった。 高校生になって……忘れてたんだ、こんな大事なこと。