「え?」 差し出して来たのは、チェリーの楽譜だった。 「ああ、うん」 好きな曲だから、たまに家で弾いてたんだよね。 「弾いてよ」 「……うん」 ……逆らえなかった。 新堂が、びっくりするくらい優しい目をしていたから……