軽くツッコミながらも、思ったよりも距離が近いことや直球に褒められたことに、なんだか急に心臓がドキドキし出して… それを知られるのが嫌で、弾くのをやめてさりげなく新堂から離れる。 いきなりそんな褒めないでよ…… 適当に他の楽譜を手に取って、赤いであろう顔を隠すようにして見る。 …音なんて、入ってくるはずないけど。 「…ぷっ。楽譜、逆ですけど」 「……はっ」