次の日
学校に行くと、美和がクラスに来て
俺に話があると言ってきた。
多分、あの事だろうなと思った。
「話って?」
「真奈美と翔太の事なの。」
やっぱりか。
情報速いな・・・。
「うん。どした?」
「昨日、2人がしたって聞いて・・・」
「ん。」
「それで・・・」
美和は、それ以上何も言わなかった。
いや、言えなかった。
涙で言葉が詰まってしまったから。
俺は
美和の頭を優しく撫でた。
美和の気持ちは
痛いほど分かった。
「うっ!うぇ・・・ヒック」
美和は俺にしがみついて泣いた。
そんな美和が
とてもかわいそうで・・・。
「美和。大丈夫か?」
美和は大きく頭を横に振った。
「だよなぁ・・・。」
俺だって傷ついてる。
もう当分立ち直れないな。
心の中で苦笑いした。
「嫌じゃないの?」
美和が小さな声で聞いた。
「ん?」
「真奈美と、付き合ってるんでしょ?」
「・・・うん、まぁ。」
「他の男と寝てるのに、嫌じゃないの?別れたいって思わないの?」
俺は
その美和からの質問に答えられなかった。
他の男と真奈美が寝るのは
本当に嫌だ。
でも
俺はいつも、真奈美じゃなくて
真奈美を抱いた男を嫌ってる。
別れる、とか考えたこともなかった。
でも
今、美和に言われて
そうするのも1つの手なのかもと
思ってしまった。

