言い終わる前に斗真くんはあたしの目の前から消えていた。

その時あたしの手の甲に雫が落ちた。
でも空を見上げると最高に晴れていて雲一つかかってなくて…雨なんか降るわけない天気…

あたしは斗真くんに握られていた自分の左手を右手で握った。

まだほんの少し残ってるような暖かさ。
この雫は…斗真くんの涙だ。


「…好きだよ。」


斗真くんの分まであたし幸せになるから…。

だからあたしの事…ずっと見てて。