「…斗真っ!ねえ!斗真ってば─!」

「…愛華ちゃん。」

「何で、何でよ!」


斗真の体を何度もゆすった。
でも目すらあけない。


「あっあたしの…せいだ。何でょ…斗真のばか!斗真が何で…?斗真は何も悪くないじゃないっ!」

「愛華ちゃんっ…。」


あたしを強く抱き締めるのは斗真のお母さん。
強く…強く…
抱き締められても
気がどうかしていたあたし。


「…斗真!帰ってきてよ。」