「生意気…」


私が立ち上がると、シュンが空の頭に手を置いて、


「空も大きくなったら、大好きな人を守れるように、強くなるんだぞ」


と言った。



「シュンより大きくなってやる!!」


空はご馳走に向かって走って行った。



「シュン嫌われちゃったね〜」


空を見ながら笑っていると、


「空は、咲によく似てるよ」


兄が言った。



「えー?私あんなに生意気じゃなかったよ…」


私が言うと兄は、


「いいや…お前は生意気だった!」


と、はっきり言い切った。


「子どもの頃、『お兄ちゃんのくせになんで咲と同じぐらいしか食べれないの?咲お兄ちゃんより大きくなってお姉ちゃんになるから』っていつもガツガツ食べてたよ」


兄は笑いながら言った。



「それでこんなに大きくなったのか」


シュンは笑った。