続・夜に舞う桜~夜桜~

「真冬!危ない!」


後ろで美優が叫んでるのが分かった。


てか、いつの間に来たんだ?


圭までいるし。


圭は俺が夜桜と知っているから、今にも飛び出して来そうな美優をとめている。


止めるくらいなら、ここに連れてくんなよ。


危ねぇことくらいわかんだろ?


なぁ、天龍総長さん?


「どこ見てんだよ!」


俺は向かってきた拳を受けとめ、腹に1発食らわす。


ほら、おめぇらの大好物の重たい拳だ。


受け取りな。


「うっ…」


「てめぇ!」


仲間がヤられたからってさ、向かってくるのはどうかと思うぜ?


自分が有利か不利か、ちゃんと考えるべきだな。


向かってきた男を避けて足を引っ掛ける。


体勢が崩れた男の背中に、肘を思いっきり振り下ろす。


「ぐ…っ」


ふぅ…これで終わり。


結構呆気ないものだな。