「真冬、世界で3番おめでとっ」


部屋を出ようとして言われた言葉にその動きを止める。


圭…知ってくれてたんだ。


私が約1週間前、世界で3番になったってこと。


それがすごく嬉しくて、顔がニヤけそうになるのを必死に堪える。


「…圭」


「ん?」


「今はまだ自分の気持ちもわからないし、混乱しているから…返事は少しだけ待って?」


「ああ。いつまでも待つよ」


ほら、そうやって優しい笑顔で言うから、私を甘やかすから。


私はそれに甘えてしまうのだ。


「ありがとう。それと、私が圭を避けることはないよ」


私はそう言うと圭の部屋を出て、自分の部屋に戻った。


ズルズルと滑り落ちるように、床に座り込む。