続・夜に舞う桜~夜桜~

「圭!?どこ行くの!?」


せめて場所だけでも教えてほしい。


「…………」


だけど圭は何も言わず、歩くだけ。


そんな圭が私の知らない圭に思えてならない。


お願いっ、何か言ってよっ…。


「…ヒック…うぅ~…」


私はついに泣き出してしまった。


だからこそ、私はどこに入ったのか気づかなかったのだ。


泣いている私に気づいていないのか、それとも知らない振りをしているのか。


圭はある部屋の鍵を開けて、中に入った。