「ほら…泣いてないで…。早く日本に戻ってあげなさい…」


「ヒック…うん…」


そうだ。


早く戻ってみんなに世界一になったと報告しないと。


悠には連絡でいいって言われたけど、やっぱり直接言いたいもん。


「真冬、行こっ?」


私に向かって伸ばされるその手のひらに、自分の手を合わせてぎゅっと力強く握る。


「…うん!お母さん!またね!」


こうして、私達は世界一になった。