「お!?何でいんの!?」


そんな驚かないでよ……。


てか、うるさい。


そのうるさいのは相変わらずなのね。


同じ双子でもここまで違うのか。


個性豊かでいいけどさ。


「って言うか、何で突然いなくなったの?」


「仕事。いそぎだったから、みんなに言えなかったの」


まっ、嘘だけど。


アメリカに行くことなんて、とっくの昔から出てた話だしね。


だからいつでも言う機会はあったんだ。


なのに言わなかったのは私の弱さ。


「…どうして黙って来た」


さっきまで電話をしていた龍が、電話を切り、こっちまで歩いて来た。