いつもと変わらず

低く小さい声だったけど


あたしには一番

良い返事に聞こえた。












「…………おい、


もう泣いたのかよ。」



何事も無かったように

次の人の名前が呼ばれる中


蓮はあたしに小声で話した。



「目、真っ赤だな。」




クスっと笑うと

蓮はセーターの袖で

あたしの目をゴシゴシ拭いた。