「…………るい?」


涙でぼやけてしか

見えないけど

声だけで分かった。


「……りっちゃあん。」


「クスクス……酷い顔。」


笑いながらあたしに近付き

綺麗なハンカチを

差し出してくれた。



「……りっちゃんの

ハンカチ汚れるよ」


そう言って

りっちゃんにハンカチを

返そうとした瞬間


無理矢理

ハンカチで拭かれた。