「もしもし……。」


1コール目で

雄平のお母さんは出た。



まるで、あたしを

待っていたかのように

高笑いをしていた。



「さっきのメイドの電話で

掛けてきたのは、あなたよね?

調べはもうついてるのよ。」


「……………そうですけど。」


顔を見なくても

電話越しで伝わってしまった。


この人は危険な人だと。




「単刀直入に言うわ。」




何を言うかも分かってしまった。


深く目を瞑り

次の言葉を待った。