「……~は?」



沈黙の中

小さな声であたしは呟いた。


「蓮、雄平の親は

どこで働いてんの?」



「………両親ともに海外…。」


「メイドとか執事は?」


「雄平の家だと思………」



それを聞いた瞬間


あたしは病室から出て

雄平の家に向かって走った。


ただただ走った。


後ろからは看護婦さんの

怒り声が聞こえたけど


今はそんなの関係無かった。