「……本当に勝手な女で

ごめ…んっっ!!」


もう一度謝ろうと思ったら

雄平に口を押さえられた。


「“ありがとう”の方が

嬉しいんだけど。」


ゆっくりとあたしの口を

押さえていた手を離した。



「………あり、がとう。

本当に、ありがとう………」



あたしは小さく笑顔を作って

雄平にお礼を何度も言った。