心は早く聞きたくて足踏みしてる。
「…実は、朝、聞いたんだけど。」
まさか…
彼女でもいたとか?
どうしよう?
そんな話、絢音の情報にはなかったから。
昨日、あの後、いい感じになったとばかり思ってた。
…それは、朝から顔も青ざめるよね?
何て声をかけたらいいかな?
「絢音…ごめんね。あたしがお節介したばかりに。」
深く頭を下げた。
だって、これしか思い浮かばないんだもん。
「違うの!!昨日は、紗羽のおかげで、デートってわけじゃないけど。メアド交換して、今度の日曜日に出かけようって約束して…ホント、紗羽には感謝してるけど。」
急にテンション高く話し出したかと思ったら、今度はテンションが急降下して。
少しうつむきながら口ごもった。
「じゃあ…?」
ゆっくりと深く下げた頭を上げた。
もしかして、先輩のファンに嫌がらせとかされたのかな?
それだったら、あたしが文句言いに行ってやる!!
絢音は悪くないもん。



