「それも…違う。」 「じゃあ、学校に行く途中でいつも見かける人とか?」 大きく首を横に振った。 この時点で心臓は限界を記録。 フルマラソンを全力で走り続けたかのように、マッハの鼓動が体中駆け巡ってる。 これ以上緊張したら心臓は破裂しそうなくらい脈を打ってる。 この鼓動、大きすぎて聞こえてないよね? 急に恥ずかしくなって。 顔が真っ赤になっていくのが分かる。 「あ…あのね…お兄ちゃん。」 ゆっくりと口を開く。