届カナイ愛ト知ッテイタノニ抑エキレズニ愛シ続ケタ…


昨日、補導されたばかりなのに、確実に高校生と分かる子達が、堂々とタバコを吸い酒を飲んでいる。

なかには、中学生や小学生と明らかに分かるような子達が、ロッカーや物陰でセックスしている。

なんだ?この無法地帯は。

こんな所に、綾瀬唯は出入りしているのか…。

あ然と立ち尽くすオレの後ろから

「ねぇ…おじさん。」

爆音に混じりながら、かわいらしい女の子の声がした。

振り返ると、背丈の低いロリチックな女の子が立っている。

この娘も、どう見ても高校生だ。

綾瀬唯といい。

この高校生といい。

オレをオジサンだと?

ムッと口をとがらせたくなったけど、この年齢層ならそう思われても仕方ない。

「なにかな?」

優しい笑みを浮かべながら、言葉を返した。

「ねぇ、おじさん。今日はどっち?」

今日はどっち?

意味が分からない。

ゆがみそうな眉をこらえて。

慣れているかのように

「あ…っと。探している娘がいるんだ。」

そう言いながら、フロアを見回した。

「なんだ、そっちかぁ。その子ってオキニ?」

クリクリとした瞳がジッとオレの顔を見上げている。

「いや。ちょっと人から聞いて。」

「なんだ!!だったらミュウと遊ぼう。」

そう言いながら、オレの腕にしがみつくと。

強く腕を引っ張って、フロア奥の目立たないドアを開け中に入った。

そのドアを閉めると、フロアの爆音は一切聞こえない。

さっきまでの爆音とは違い、心地よい水の音が聞こえ、観葉植物が至る所に置いてあり、高級感で溢れている。

ここは…一体どこなんだ?

キョロキョロと辺りを見回したいけど。

ここで変な動きは出来ない。

もし、何かを感づかれたら。

ここまで来た意味が無くなる。

驚きを抑えながら、ミュウと言う女の子の手に引かれ、手前から3つ目のドアの中に入った。

部屋に入ってもう、驚きを隠せない。

ここは一体…。

まるで、どこかのホテルのスウィートルームじゃないか!?

口はポカンとだらしなく開いてしまっていると思う。

でも、視線だけキョロキョロと辺りをみまわして。

なんとか冷静を装いたかった。

ミュウは、部屋の真ん中にある大きなソファーにオレを座らせ、寄り添うように隣に座った。

「この部屋は?」

ポッカリと開いた口のまま。

まずは目の前の謎の答えを求めた。