「そうだったんだ。ごめんね。覚えてなくて。」 そう言って笑うとドアを閉めて出て行った。 「取り合えず、家に帰っていろよ。」 「…。」 コクンとうなずくと、何も言わずに会議室から出て行った。 まさか、あの時の警察署がここだったなんて。 あたしの事、思い出さないよね? お兄ちゃんに見つかる恐怖で、体は自然に震えている。