朝まで、何回も触れ合って絡み合った。
名残惜しむように、何回も何回も…。
お互いの気持ちを確認しあって。
この時を、いつまでも忘れないように…。
一秒でも今のお互いを忘れないように、心に刻み付けていった。
朝日が昇り始めた頃、毛布に包まりながらソファの背もたれに頬杖ついていた。
窓から昇ってくる朝日が眩しくて、眉間にシワが寄ってしまう。
「ブッチャイクになっているぞ。」
寝ていた尚吾が、起きて後ろから抱きしめた。
「たまに失礼なこと言うよね?」
折角のキレイな朝焼けなのに…。
雰囲気台無し。
「冗談だよ。」
耳元で笑った。
「朝っぱらから、キツイ冗談だよね?」
笑って返す。
そのまま、お互いが話さなくなって…。
昇る朝日をずっと眺めていた。
窓の外のビルの間から、少しずつオレンジ色の光が差し込んで。
雨上がりの空の雲の切れ間から差し込む光のよう。
まるで、あたし達のこれからを示しているかのようで。
不思議な光景に見とれていた。
「なぁ、オレは約束するよ。」
突然、耳元で囁いた。



