「尚吾さんて、近くで見ると本当にカッコいいですね。」
突然、ミュウが笑って話し出した。
「すっげ~、嬉しんだけど。」
急にキラキラと目を輝かせながら、上機嫌に早変わりする。
「いつも、遠くでしか見られないから…。」
顔を真っ赤にしてうつむいた。
「可愛い子は、いつでも声かけていいルールなんだよ?」
ミュウの肩を抱いて耳元で囁いた。
「ほっ本当ですか?」
一層、顔を真っ赤にさせて尚吾の顔を見た。
「知らなかったの?ここのルール。」
「だって、暗黙の了承で…尚吾さん達は特別だから、声を掛けちゃいけないって。」
「かわいいコは別だよ。」
完璧にマイケル尚吾モード入っている。
クールな顔をしながら、そんな思ってもいないことを口先からポンポンとよく出てくる。
今までだったら、こんなの平気だったのに…。
なんか、苦しくて顔が引きつりそう。
「やっぱり、尚吾最低!!!!!!」
感情がそのまま言葉になって。
眉を深くゆがめた。
どうしてだか、自分でも分からない。
この場にいたくなくて。
この光景から、目を逸らしたかった。
「ごめん。冗談だよ。」
そう言って、抱きしめてくれる尚吾。
「ウザイ!!!」
言葉と同時の
ドンッ!!!
強く突き飛ばした。
何でだろう?
尚吾が許せなくなっている。
尚吾にとっては、いつもの事かもしれない。
だけど、あたしの中で何かがウネウネしていて、素直になれない。
あたしは黙って、奥の部屋に行こうとした。
「えっと…ミュウちゃんだっけ?一緒にお茶しますか?」
尚吾が、優しく手を取ってミュウを連れてきた。



