「違う!!そんなことしてない!!」
大きな声と一緒に、ポロポロと大粒の涙がこぼれ落ちる。
その言葉に安心したかのように。
急に柔らかい笑みを浮かべると、そっと優しく抱きしめ
「紗羽はオレがいないとダメなんだ。紗羽はオレ以外の誰にも愛されないんだ。紗羽が悪いんだよ。これが愛なんだ。それとも…行動で愛を示さないと分からないかな?」
まるで、呪文のように耳元で囁いた。
行動って部分にハッとして。
きっと、尚吾達のことだってピンときて。
ギュッと唇をかみしめて。
「……お兄ちゃん………好き……だか…ら…あた………しに…全部ちょうだい?」
言いたくなんてなかった。
もう、自分に戻れない。
あたしはどこまでも汚れて行く。
悔しくて。
涙が止まらない。
「ああ…お兄ちゃんも好きだよ。」
そのまま抱き上げられると、あたしの部屋まで連れていかれた。
ベッドに寝かされ、指でなぞるかのように髪から唇へ撫でられた。
指の感覚がジンワリと体中に広がっていく。
細胞ひとつひとつが覚えているこの感じ。
飢えていた砂漠に水を与えているみたい。
心とは反対に肌が吸い付くように求めている。
お兄ちゃんのキスが…
お兄ちゃんの動きが…
全部がパズルのピースが埋まるように、インプットされている。



