1ヶ月くらい前にナンパでゲットしたらしいけど。

キャバ嬢だから、亮太は上手くあしらわれているみたいで。

恋人ってより貢ぎ屋って感じ。

1ヶ月も相手にされているのが新記録並みだから。

周りが見えなくなっているって言うの?

恋は盲目…って言葉がピッタリと当てはまる。

「なんだ、そんな女!?」

尚吾が力強く眉をゆがめた。

「だろ?尚吾もそう思うだろ?」

いつものテーブルに座ると、大きなため息をついた。

「そりゃ、キャバ嬢だからな。仕事上いいものを持たなきゃだろ?」

「秀は、そんな事されるタイプじゃないから、こんな俺の気持ちなんて…」

ムッと口をとがらせうつむいた。

「てかさ、そんな女…」

ため息まじりに、あたしが言いかけた時。

「そんな女はな、現金くれときゃいいんだよ!!」

いきなり、尚吾が大声をあげた。

みんなの目が一斉に尚吾に集中。

「あははははは!!!」

あたしと秀と丘芹の3人が同時に笑い出した。

尚吾は1人、意味も分らずポカンと口を開けている。

「な…なにが、おかしいんだよ!!」

眉をゆがめながら、ジッとみんなの顔を見回した。

「だって、普通お金渡せなんて言わないし。」

あたしが笑いをこらえながら説明する。

「そこはさ、別れろって言ってやれよ。」

秀も口元を隠しながら、一生懸命笑いをこらえている。

「やっぱり、尚吾はバカだったな。」

呆れた顔で、亮太のトドメの一言。

それがおかしくて、3人でお腹を抱えながら大笑い。

「オレ間違っているか?」

真剣に聞きながら、みんなの顔を見渡す。