オレは犯人さえ分れば、全てが解決すると思っていたから。
何もしないよりはマシだって。
1人でお姉さんのいた街に初めて行ってみた。
彼氏と一緒に働いていた病院も…
だけど、彼氏は辞めてしまった後だった。
「心残りがあったんだろうが、オレがイロイロ調べている間に、一度、町に戻ってきてそれ以来消息は分らなくなっていて。近所のおばさんの話じゃ、お姉さんの彼氏はショックのあまり自殺したって言っていた。」
今にも消えそうなお兄さんの声。
あたしの体は、震えて止まらなかった。
あたしの知らない所で、そんな事になっていたなんて。
全部、あたしのせいだ…
あたしの興味本位から始まった霧生くんとの関係が、こんなにたくさんの人を苦しめていたんだ。
きっと、霧生くんがあの晩。
あたしが大人だったら良かったって言ったのは。
この事実を話したかったからなんだ。
こんな話、あたしには出来ないって。
中学生のあたしには、聞かせられないって思って。
ずっと、1人で抱え込んでいたんだ。
そう思ったら、体中が震えて止まらない。
「…ねぇ、お兄さん。」
小さくつぶやいた。
「どうした?」
お兄さんはうつむいていた顔を不思議そうに上げた。



