お兄ちゃんの狙い通りになってく。

無力な自分が悔しかった。

もしかしたら尚吾が見つからないのも、お兄ちゃんが何かしたのかもしれない。

そうだとすると、尚吾に悪い事をした。

自分の苛立ちを尚吾にぶつけてしまって。

こうなるって分っていたら、もっと違った事が言えたのに。


『あたしに関わると、死んじゃうかもしれないよ?』


って…

やっぱりあたしは、人とは関わっちゃいけないんだ。

関わったら誰かが不幸になる。

遠い街にまで来て、こんな思いするなんて。

今さら反省するなんて、単なる自己満に過ぎないけど。

あたしは、これからどうしたらいいの?

脱力感と悔しさでいっぱいだった。