「今日は夜勤だから、鉢植えに水あげておいて。」

ため息まじりに答えた。

「そういうのは、冬槻先生にやってもらえばいいじゃん?」

やり直したんじゃないの?

もしかして…

実はフラれたとか?

ドキンと緊張が一瞬、体をかけ巡った。

「冬槻は用事があって休んでいるからムリ。どうせ、入るなって言っても、大家さんに言って勝手に入っているだろう?」

「よく分かったじゃん!?」

食べかけのポッキーで、霧生くんを指した。

「はい。じゃあ、水やりに行ってください。」

ムリヤリに立ち上がらせると、背中を押しながらナース・ステーションから追い出した。

「それはいいけど、昨日の続きは?」

「メールする。」

「分かった。」

仕事じゃ…仕方ないよね。

渋々エレベーターの前に立つと、ボタンを押した。

すぐにエレベーターは来たけど。

ドアが開いた瞬間。

目を見開いてビックリした。