「前祝って事で。」
缶ビールを開けると、勝手に飲み始めて、もう1本手にしていたビールをポイッと霧生くんに投げた。
あ然としたのは一瞬。
「中学生が飲酒なんてダメだろ!?」
慌ててビールを取り上げようとした。
「固い事言わないの。」
ヒョイっと霧生くんをかわして。
もうひと口ビールを飲んだ。
「やめてくれよ。宿題どうすんだよ?」
眉間にシワを刻みながら、ため息をついた。
「し〜らないっ。」
とぼけた顔をしてニンマリと笑った。
「知らないじゃないだろ?」
もう一度、ビールを取り上げようと手を伸ばした。
だけど、あたしの体が反射的に避けちゃう。
「前祝なんだから、ゆっくり飲ませてよ。」
プクッとホッペふくらませながら。
部屋の中を逃げ回った。
「ダメだ!!飲むんだったら、コーラにしなさい。」
少し声を荒げながら、霧生くんが追いかけてくる。
お構いなしに、からかいがらあたしが逃げて…。
2人で部屋の中をドタバタと走り回っていた。
ビールなんか飲んで運動したから、酔いが回るのが早かった。
最初に息を切らしながら諦めたのは霧生くんで。



