ふと、あたしの中で開いたもの。
絢音と先輩のこと。
いいところまで行ったのに。
先輩があんなことになって。
別に…その変わりってワケじゃない。
絢音のあの泣き顔が記憶から消えなくて。
霧生くんも、きっとつらい思いをしているって伝わったから。
だから、あたしは手伝いたいって思えた。
霧生くんは頼りないとか思うかもしれないけど。
何もできなくて心を痛めているよりいいでしょ?
あたしは、たくらみの笑を浮かべながら自分の家かのように冷蔵庫の前に行くと、ビールを2本取り出した。
「何やってるんだ?」
不思議そうに霧生くんがドアから顔を出した。



