「わからない。内部の人間ではないけどね。
全員に自白剤を飲ませたけど、皆無実だった」
「じ、自白剤……」
そんな、普通のテンションで言える事ですか?
「……どこかに、強力な陰陽師か星見がいるんだろう。
この屋敷の強力な結界を破り、
侵入できるほどの力の持ち主が」
岡崎さんが、険しい表情で言った。
留衣さんがうなずく。
「数は減っているけれど、
陰陽師も星見も、全国に散らばっているからね」
そうなんだ……。
まだ信じられないな。
あまりに、今まで自分がいた世界とかけ離れすぎてて。
「あの……音羽さん」
静かに、清良が口を開いた。
「どうして、岡崎さんをまりあの護衛に選んだんですか?
安城夫妻も太一も、あたしもいるのに」
不満そうな顔で、太一が「そうだよ」と同意した。
留衣さんは困ったように眉を下げた笑顔を見せる。



