剥がれた文字が、あたしの頭に入ってくる。 「っ……」 途端に頭痛がして、そばの棚にもたれかかった。 「……あかん、やめた方がええ!」 オーリィが言う。 「嫌なカンジがする。 それを見たらあかん……」 視界が歪み、オーリィの声が遠くなる。 本の文字達が、頭の中でその内容を語りだした。