「仲間……」


「はい」


「……そうか」


「だから、寂しいです。

瑛さんがいなくなっちゃうと」


それは、本音。

どこまでも悲しい、本音だ。


見つめると、瑛さんは驚いたような顔をしていた。


「寂しい?」


「はい」


「俺がいなくなるから?」


「そうですよ」


「……ありえない」


「なんでですか。

ありえますよ」


瑛さんは驚いた顔のまま、固まってしまった。


あたしはそれを溶かそうと、笑ってみる。


ただ、意識して、目を細め、口角を上げてみる。


そして、ゆっくり息をした。



最後だ。



作り笑いも、こんな胸の痛みも。



最後だ。