六花の翼〈リッカ ノ ツバサ〉【完】



太一が言うと、全員が爆笑した。


瑛さんは意外と真面目にルールを守って、

遊びに参加していたから。


「なっ……

俺はつきあってやっただけだ!」


「はいはい。

とにかく、かくれんぼ。

それで終わりにしましょう」


「っ、くそが……!」


瑛さんもお酒が少し入ったのか、走ってそれが回ってしまったのか、

いつもより感情的になっていた。


「待て待て。

かくれんぼやったら、瑛が有利に決まってるやん。

何たって、コイツ忍者やで?」


「そっか!」


「やだー、今時忍者だって、ウケるー♪」


「今時武士のお前に、言われたくないっ!」


清良の高い笑いが、夏の空に響く。