六花の翼〈リッカ ノ ツバサ〉【完】



それ以上は、何も祈らない事にした。


ただ、必死で「寝よう」と考えた。


そうしなければ。


彼がいなくなるこの世界ごと、

消し去ってしまいそうだったから。




朝になって。


結局、頭も体も起き上がれなくて。


清良は心配しながら、部屋を出ていった。


そして、そこで。


留衣さんから、瑛さんが帰る事になった、と。


皆に、伝えられた。