……終わっていく。 開演のベルを鳴らしたのも、あたしじゃなかった。 あたしはただ、突然舞台に突き飛ばされただけ。 そして、ひどい台本をアドリブで演じたんだ。 必死で。 必死で、結末のわかっていた、恋をした。 そして、勝手に幕が降りていく。 ……そんなの、いやだ。 最後くらい、自分で幕を引かせて。 最後くらい、可愛いヒロインにさせてよ。