六花の翼〈リッカ ノ ツバサ〉【完】



「……本当に!?」


「うん……」


「えぇ~……そりゃ、大変だ……。

いや、方法としては、誰にでもできる方法だけど。

誰とでもできるもんじゃないし……」


「そうなんだよね……」


清良は頭を抱えてしまった。


「……その方法、

太一やオーリィには、もう少し黙ってようか。


暴走されても困るし」


「……うん……」


「で?

そこから何で、瑛を殴る喧嘩になったわけ?」


「え……っと」


思い出しただけで、苦しいやら恥ずかしいやらで、

心臓がバクバクいう。


「……冗談でね、身近で誰か選べとか……」


「とか?」


「お、お……俺がしてやろうか?

……みたいな事を、言われまして……」


「…………」


清良は突然立ち上がり、その手にギラギラ光る宝刀を握っていた。


「……斬る!!」


「キャー、殺人はダメ!!」


あたしは必死で、清良に刀をしまわせた。