「……本音は言ってないだろうな」


「やろ?絶対、そうやんなぁ」


「何、わかりやすく言いなさいよ」


清良が口を挟む。


「兄ちゃんは……

多分、まりあの力を封印したくないんや」


オーリィが答えた。


「そうなの?

最後には納得してなかった?」


「微妙だな。

もし力を封印するとなれば、本気で女児を産ませてから、

と思っているかもしれない」


瑛さんの発言に、清良が「げえぇ」とうなった。


「そんなのセクハラじゃん!

女は後継ぎ産むためにいるんじゃないっての!」


「普通ならそうだ。

だが、俺の一族も、後継者が減り続けているからわかるが……。

1つの家系を終わらせるというのは、そう簡単じゃない。

しかもこんな特殊な家系を。


……多分、俺達が思うよりずっと、留衣さんは複雑なんだろう」


瑛さんの意見に、全員がため息をついた。