「だあぁ、嘘だ!皆、絶対霊力使ってる!」


「使ってないよぉ」


「使ってない」


「トランプごときに使わないわよねぇ」


「使わへんなぁ」


もう何回目かのババ抜きで、連敗した太一に全員がつっこんだ。


瑛さんは結局、すぐにトランプのルールを覚えて。


何故かオーリィまで、一緒に遊んでいた。


留衣さんに言わせれば、

手の内で監視した方が良いだろうということで……。


今すぐに何かやらかすわけではなさそうなオーリィも、

夏休みの間、一緒に音羽家に居続ける事になったのだ。


「太一、弱すぎやで」


太一がむくれてしまったため、トランプはこれで終了。


もう寝ようかというところで、オーリィが口を開いた。


「……キミ達、まりあの兄ちゃんをどう思う?」


はて、と皆の頭の上にクエスチョンマークが浮かぶ。


しかし瑛さんは別だった。