部屋に張り巡らされていた結界が、ズルズルと溶けていく。


それと共に、何とか持ちこたえていた天井が、崩れはじめた。


ボロボロと落ちてくる瓦礫が、床に煙を立てる。


「瑛さ……」


瑛さんを助けようと、アキちゃんを変身させようとした途端。


視界が、ぐらりと歪む。


ダメだ……本当に、ガス欠みたい。


バランスを失った建物全体が揺れ、崩れていく。


あたしはそれを見ながら、意識を失ってしまった。